なぜ脳卒中になるのか?

■脳卒中について

脳卒中とは“急に脳が悪い風に当たる”という古い中国の言葉からきたものです。脳卒中

は“脳血管障害”として細かく分類されていますが、大きくは血管が破れて出血する「脳

出血」や「くも膜下出血」と脳の血管がつまって起こる「脳梗塞」に分けられます。

脳卒中データバンク2009によると脳卒中の割合は、脳梗塞75.4%、脳出血17.8%、くも

膜下出血6.8%でした。

■どうして血管が破れたり、つまったりするのでしょうか

@類人猿の誕生から現代人に至るまでに急速に知能が発達し、それに伴って脳も大きくな

りました。その急速な脳の増大こそが血管の弱点を生むことになります。

A脳の血管の構造:

 a)1㎣の中に血管の長さとして

   脳・・・1m10cm:血管が密集している

      筋肉・・6mm

 b)血管の走り方:

   直角にでている・・

   太い血管(3mm:中大脳動脈)から急に細い血管(0.2mm:細動脈)につながる・・

     
       
 c)血液量が多い

 d)複雑に曲がっている

 e)終末動脈がダメになると細胞に行くバイパスの血管がない

 (上記内容は厚労省の保健指導における学習教材集より引用しました)

■脳卒中は予防できるのか

脳卒中の最大の危険因子は高血圧です。脳卒中の予防のためには高血圧の管理が最も重要

です。そして動脈硬化を予防するための糖尿病、脂質異常症の管理はもちろんのこと、

過度の飲酒、肥満などの生活習慣の改善が必要になります。定期検査をきちんと受け、

家庭内血圧測定をし、生活習慣の自己管理をすることが肝要です。

家庭内血圧が135/85mmHg以上ある場合にはかかりつけの先生に相談しましょう。