味噌の効用

歴史をちょっと

味噌の由来は中国の“醤(ひしお:大豆と小麦で作った麹に食塩水をまぜて造る味噌に似

た食品)”にあると考えられています。日本では701年に未醤という発酵食品が記録されて

おり、以来1300年にも及ぶ歴史があります。

味噌の栄養

味噌の原料は大豆です。大豆は“畑の肉”とも呼ばれ、動物の肉に匹敵するだけの豊富な

蛋白質を含んでいます。そしてこの大豆が発酵することによって新たに多くのビタミンや

アミノ酸が生成され、栄養価はさらに優れたものになります。味噌にはすべての必須アミ

ノ酸、ビタミンA・B群・E、不飽和脂肪酸、食物繊維などが含まれています。

味噌の効用

味噌には抗高血圧作用、抗動脈硬化作用、抗がん作用の他、抗加齢、消化管での栄養素の

吸収促進など多くの基礎的、臨床的研究論文が発表され、実証されています。

♦今回は味噌と血圧について簡単にお話します。

共立女子大学家政学部の上原誉志夫教授によると、「食塩感受性ラットの実験から、味噌汁

を長期に摂取したラットは、味噌汁に含まれるのと同程度の食塩のみを摂取したラットに

比較して血圧は有意に低く、味噌には約3050%の減塩効果があることが分かった」、「つ

まり、味噌に含まれる食塩以外の成分が腎臓からの食塩排泄を促進することで減塩効果を

発揮し、血圧上昇を防ぐことが明らかになった」、「さらに食塩以外の成分は酸化ストレス

を抑えることで高血圧性心筋障害や腎臓障害も抑制する」といっています。

我が家

味噌は1816gほどの摂取が推奨されています。私は高血圧で降圧剤を服用しています

が、11回は味噌汁を飲むように心がけています。我が家の味噌汁1杯の味噌の量は大さ

1/2強(12g)で、食塩約1.2gです。おいしい“出し”をとって、おいしい味噌汁を飲

みましょう。