ピロリ菌の除菌の流れ

     除菌の対象者

現在日本ではピロリ菌の除菌の適応疾患は胃潰瘍と十二指腸潰瘍に限られています。

内視鏡による胃・十二指腸潰瘍の確定診断がなければ、除菌することができません

胃・十二指腸潰瘍のないピロリ菌の除菌は自費扱いになります。またピロリ菌の感染診

断を希望する場合も自費扱いになります。

     除菌の流れ1(潰瘍がある場合)

下図のようになります。1種類の「胃酸を抑える薬」と2種類の「抗菌薬」の合計3種

類を1日2回7日間服用します。除菌不成功の場合、1種類の抗菌薬を変えて二次除菌

(再除菌:1回のみ)を行います。

                         

     除菌の流れ2(潰瘍がない場合)

潰瘍の有無にかかわらず除菌の方法は同じですが、潰瘍がない場合は自費扱いになりま

す。事前に手順と費用の確認をしてください(医療機関によって費用はことなります)。

当院の場合:@まずピロリ菌の感染診断:尿素呼気テスト\5000円

       陰性なら除菌の必要なく、ここで終了です。

      Aピロリ菌陽性の場合:除菌のための処方せんを発行し、その後

       尿素呼気テストにて除菌判定を行います。\6000円

       陰性なら除菌成功にて終了です。

      B除菌不成功の場合:二次除菌のための処方せんを発行し、その後

       尿素呼気テストにて除菌判定を行います。\6000円

       陰性なら二次除菌成功にて終了です。

     自費で除菌する必要があるのでしょうか?

1)“ピロリ菌=胃がん”ではありませんが、ピロリ菌は胃がん発症に密接に関係して

いることは紛れもない事実です。除菌したものと、そうでないものとの胃がん発症の有

意差は存在します。

2)経済的に余裕があれば、自費での除菌を勧めます。特に内視鏡で“萎縮性胃炎”の

診断を受けた方は除菌を推奨します。

3)もう一度ピロリ菌について勉強してみましょう。