単純ヘルペス

単純ヘルペスは、主に単純ヘルペスウィルス(herpes simplex virusHSV)の接触感染によって、皮膚

や粘膜のどこにでも発症します。単純ヘルペスの多くは不顕性感染(発症せずに、潜伏感染の状態)

であり、発熱、紫外線、ストレス、疲労、性交、月経などの刺激や免疫の低下などでウィルスが増殖し、

痛みを伴う小水疱として出現します。HSVは1型と2型があり、1型は主に顔面を中心に上半身に、

2型は性器を中心に下半身に再発を繰り返します。

単純ヘルペスは発症部位によっていくつかの病型に分類され、頻度の多いものとしては、口唇ヘルペス、

顔面ヘルペス、性器ヘルペス、臀部ヘルペス、カポジ水痘様発疹症、ヘルペス性ひょう疽、上肢ヘルペ

スなどが上げられます。

   

        口唇            臀部            手背

 

ポイント:@ 不顕性感染(発症せずに、潜伏感染の状態)が多い。

     A 再発しやすい。

     B 性器ヘルペスは性感染症(sexually transmitted diseaseSTD)全体の12.5

      (1998年厚労省性感染症研究班)を占める。

     C 唾液、なみだ、精液、水泡などからも感染する。

     D 再発を繰り返すこともあるが、根気強く治療を受ける。